自費出版の相場はいくら?高額な費用の理由もお伝えします

出版社から、高額なお金を請求された!

先日、友人から相談を受けました。話を聞くと、ご家族に自費出版のお誘いが来たようですね。調べたら、会社自体はまっとうでした。詐欺ではないようです。

しかし、自費出版は詐欺のような話が多いですよね。高額すぎて不安になるでしょう。

かつて私も同じことを思いました。しかし「自分の本は出したい!」という夢を叶えたいがために、自費出版を決意。そして激しく後悔しました。

本記事では、自費出版の費用面について解説していきます。体験談ベースなので、会社によっては違いがあるかもしれません。概要を掴むつもりで読んでいただければと思います。

なお、このブログでは、自費出版についてのアレコレを書いています。よければ、他の記事も読んでみてくださいね。

目次

自費出版の相場

自費出版の相場は、数十万~百万円単位。これは契約時の基本的な費用で、さらにオプション料金が追加されます。何かを追加するほどに値段が上がるので、一概にいくらとは言いづらいですね。

自分はオプションなんていらない」と思うかもしれません。しかし、オプションを付けざるを得ない状況に追い込まれることも。初期費用だけで見積もっていると、納得できない本になったり、オプション追加で予想以上に高額になります。

あらかじめ、オプションてんこ盛りの状態で計算した方が良いでしょう。

自費出版の主なオプション

知っておきたいオプションとして「ページ超過」と「部数追加」をご紹介します。名称は出版社ごとに異なるでしょうが、どの会社にもあるかと思います。

他にもオプションになりがちなのが、表紙。こだわると、ついつい高額になりがちです。可能なら、契約前にオプション料金は確認しておきましょう。

ページ超過

一番必要になるオプションが「ページ超過」。少し書きすぎると、数万円加算されます。「最初で最後の本だから……」とこだわって作ると、ついつい書きすぎちゃうんですよね。そして削れなくなる。

また、「原稿用紙100枚」といわれたから100枚にしたのに、「組版したら100ページ超えた」となり、課金されるケースも。(※私も実際にありました)

内容に関わる部分だから、ページ超過は対処しにくい。オプションとして付けざるを得なくなるのですよね。

ページ超過はするものとして、予算は少し多めに見積もっておいた方がよいでしょう。

部数追加(増刷)

また、「知人に配りまくる」という人は、部数追加のオプションも必要ですね。部数が増えるほどに、料金が加算されます。

ただし、増刷は発行後にもできます。もし配り切れないと過剰在庫となるので、後から追加した方がよさそうですね。あと、完成品を見てから「思ってたよりショボい……」なんてことも。

配布予定がない場合、最小数で出版するのが正解です。

【参考】私はいくらで自費出版したか

私が自費出版をした時は、200冊で約60万円でした。ベース50万円に、ページ超過と帯追加で、オプション料金(約10万円)が加算されています。

もったいないけど、クリエイターとして、このオプションだけは削れないと思ったのですよね。帯は付けて正解でした。あった方が見栄えがいいですしね。あとページ超過は覚悟してましたが、組版でのズレもあり、ちょうどよくなりました。

でもここまでしても、売れるとは限らない。ちなみに、私の販売実績は、2年で13冊でした。

なぜ自費出版は高額なのか

ほとんど売れないのに、数百万円も支払うなんてばかげてますよね。なぜ自費出版は、こんなに高額なのでしょうか。

理由はシンプル。著者が自費出版社のお客様だから。お客様の夢を叶えるために、自費出版の会社が本作りをしているからです。

正直、自費出版の本は売れません。ちょっと以下の項目に心当たりがないか、チェックしてみてください。

  • これまでに自費出版の本を買ったことがありますか?
  • 書店で自費出版の本を見たことがありますか?
  • 自費出版の本だと知ったら、積極的に買いたいと思いますか?

多分、多くの人が全部にNOと答えたでしょう。それが現実です。

なのに、年間多くの人が自費出版しています。統計が発表されていない以上、具体的な数字はわかりませんが、自費出版の会社は今日も営業しています。

なぜ売れない本を作っているのに、自費出版の会社は潰れないのでしょうか。企業は利益優先で動くので、売れない本を作ってもしょうがないはずですよね。では、どこから利益を得ているのでしょうか?

自費出版の会社は、著作物ではなく、著者からの契約金で利益を得ています。つまりあなたがお客様なのですね。

他の出版事業を持つなど、100%著者から利益を得ているわけではないでしょう。しかし自費出版事業が赤字続きなら、とっくに撤退しているはずです。今も残っているということは、そういうことなのでしょう。

自費出版の会社は、著者からのお金で利益を得ている。だからあなたの本が売れなくても、自費出版の会社はちっとも困らないのです。

自費出版は詐欺なのか

高すぎる費用に「詐欺だ!」と思う人もいるかもしれませんね。私も自費出版した時「騙された!」と思いました。

しかし、自費出版の会社は「あなたの本を売ること」が目的ではありません。「あなたの望む本を作る」「あなたの本が書店に並ぶという望みを叶える」のが目的です。

だから本が完成した時点で、あなたの望みは叶っている。書店に配架した時点で、自費出版社の業務は遂行しているのです。それが売れようが売れまいが、そこは契約の対象外。

それに世の中、何が売れるかわからないですよね。世の中に出してみないと、反応はわからない。もしかしたら、あなたの本も売れるかもしれないのです。

ただ、現実として多くの自費出版した本が売れていない。それを言わなかったとして、罰則はないでしょう。そもそも自費出版の請負自体は、違法ではないのですから。

あなたの本は実際に作成され、契約期間中は販売されています。契約は遂行されているのです。もし不誠実な対応があったとしても、重大な契約違反でない限り、文句は言えないでしょう。

自費出版の相場はかなり高額!

自費出版の費用については、次のとおりです。

  • 自費出版の相場は数十万~数百万円
  • オプションや部数で金額が変動する
  • 著者が自費出版社のお客様になので、売れないのに高額な費用が必要になる

私の60万円が格安に見えますね(笑)私が格安で自費出版できた理由は、こちらの記事でご紹介します。

なお、kindleなら0円でセルフ出版できます。同じ売れないにしても「数百万円の費用がかからない」というのは、かなり大きいのではないでしょうか。しかも無在庫。売れれば売れただけ利益になるので、メリットしかありません。

こちらの記事でkindle出版の流れを紹介しているので、参考にしてみてくださいね。

また、こちらの本では自伝の書き方から出版するまでをトータルで解説しています。「書き方も学びたい」という人は、ぜひ参考にしてくださいね。

宮本くみこ
ライター
小説・シナリオ・エンタメを愛しています。小説書けずに苦節20年→脚本修行のため公務員辞めて上京→なんか違うと絶望→小説の真髄発見。普段は占いライターしながら小説・シナリオを書いてます。目標は国際アンデルセン賞受賞。「私自身が最高の物語」と自負してます。
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