ChatGTPをはじめ、最近の生成AIは進化がすごいですよね。文学賞にAIを一部利用したことがニュースになったのも、記憶に新しいところです。
ここで気になるのが「官能小説を書けるのか」ということ。
官能小説は安定的な売り上げが見込めるのに、書けない人にとってはどうしても書けないジャンルです。苦手な濡れ場をAIが代わりに書いてくれたら、とてもありがたいですよね。しかしアダルト系のキーワードはエラーが出るなど、ちゃんと作れるか不安です。
本記事では、生成AIに官能小説が作れるか調べた結果をお伝えします。
現段階では難しい
私が調べた限り「生成AIに官能小説を書いてもらうのはまだ難しい」と判断しました。
中には使いこなして執筆している人もいるかもしれません。しかしプロンプトを工夫するなど、そういった情熱がない私が見た限り、簡単にできるとは思えませんでした。
ここからは、私が生成AIが官能小説を書けないと思った理由をご紹介します。
▼参考:諦めて自力で書こうと思った方へ。、こちらの記事が参考になります。
生成AIが書いた官能小説を読んでみた
実は生成AIに官能小説を書かせた本が、Kindleで発売されています。とても短い本なので、気になる方は読んだ方が早いでしょう。
この本についてざっと説明すると、冒頭に作品の設定や、どんなプロンプトで作ったかが紹介され、その上で生成された作品が本文として記載されています。
肝心の濡れ場ですが、全10話指定で、第3話でホテルに行くように指示しています。つまり 第3話で必ず濡れ場が入るように設定しているのですね。
生成AIについては素人の私ですが、見た限り、プロンプトや設定に穴があるようには思いませんでした。
生成AIが書いた官能小説の感想
一体どのような作品ができたのか。期待して読んだ一番の感想は「恋愛小説じゃん!」です。
官能小説のキモとなる濡れ場は一切ありません。ホテルに行ったという事実やこれから性行為を行うであろう匂いは書いてあっても、具体的な性行為についてはちっとも書いていません。
また全10話なので、4話以降がどのように続くか楽しみにしていたのですが、<第3話で結ばれた2人が結婚して、子供に恵まれる>という展開になっています。
そんなのが読みたいんじゃねえ!
しかも最後の方はよほど ネタがなかったのか、<愛する人と暮らせる喜び>について同じような話が続きます。
多分今回生成されたものは、官能シーンが書けない作家でも十分に書ける内容だと思います。AIに書いて欲しい肝心な部分が、何一つできてない印象でした。
また、文章もどちらかというと質素で、官能小説特有の艶っぽい表現や雰囲気といったものがありません。淡々と事実や情報を並べているという印象を受けました。文体が悪いわけではありませんが、官能小説を読んだことがある人なら、かなりの肩透かしをくらうと思います。
【裏技】官能小説にAIを使うには
しかしながら、副業などで「どうしても官能小説を発売したい」「生成AIをなんとか使えないか」と考える方も多いでしょう。
ここで一つ 裏技をご紹介します。それは肝心の濡れ場だけ、ライターに外注することです。
ココナラなどのクラウドソーシングサービスで、募集をかけると良いでしょう。もしかしたら濡れ場を専門に書いてくれる作家さんがいるかもしれません。そういった方と協力して、AIが作った文章に濡れ場を追加していくことができれば、官能小説として成り立つはずです。
手間も費用もかかる方法ですが、丸々外注するよりは安価ですし、自分が狙ったキーワードで作品を作れるので、より検索に引っかかりやすい作品を作ることも可能です。
ただし作家さんの中には「アダルトNG」を出す方も多いので、アダルトOKや大々的に売りにしている方に依頼した方が良いでしょう。私の体感ですが、サービスを探すより募集をかけた方が速いです。
2024年、AIに官能小説はまだ早い
生成AIに官能小説の設定や大まかな流れを書いてもらうことは可能ですが、肝心の濡れ場は期待できません。また、官能小説特有の雰囲気が出てこないので、もしかしたら思ったのと違う作品が出てくる可能性が高いでしょう。
気になる方は、一度以下の本を読んでみてください。あまりにも想像と現実が違いすぎて、私もかなり驚きました。
Kindle Unlimited 会員であれば無料で読めるので一度読んでみることをおすすめします。