あなたは文章を書く時、1から考えていませんか?
実は素人でもすぐに良い文章が書ける裏技があります。
それが、TTP。
本記事では、TTPと使い方について、実例付きでご紹介しますね。
TTPとは
TTPは業界用語で、「徹底的にパクる」の略です。
世に存在する売れてるもの(文章やサービス等)をもとに、自分の文章やサービスを作ることを指します。
もちろん完コピ・丸ごとコピペはNGです。さじ加減には十分注意してください。
ただパクるのではなく、徹底的の部分が重要。
基本的には、元の文章をそのまま使います。
TTPすることで、素人でもレベルの高い文章を書くことが可能。
ゼロから考えるより早い上に、学習効果が高いのも特徴です。
なぜTTPは効果があるのか?
人が何かを習得する流れに「守破離」というものがあります。
TTPの流れは、まさにコレ。繰り返しているうちに、自然と経験値が貯まるのです。
人は何かを学ぶ時、まずは基本となる型を学ぶでしょう。
そして慣れてきたら、少しずつ基本から離れます。場面に合わせ、応用するのですね。
そして最終的には型から完全に離れ、オリジナルで物事ができるようになる。守破離の流れは、こんな感じです。
TTPは、やっているうちに基本が身につきます。
自然と自分の文書が書けるようになります。
伝わりやすくなる上に学習効果もあるので、使わない手はないですね。
TTPを使うメリット
TTP最大のメリットは、苦労せずにハイクオリティな文章が書けることです。
元の文章には、伝わる流れが組み込まれています。
その流れを壊さないように、自分の伝えたいことを当てはめてみましょう。
素人が好き勝手に書くと、言いたいことが大渋滞したり、伝えるべき順番がめちゃくちゃになりますよね。
書き手本位な文章になり、読み手にとって読みづらい文章になりがちです。
その点、プロの文章は綿密に計算済。読み手にとって読みやすい文章に仕上がっていることが多いです。
TTPすることで、言いたいことが洗練され、相手に伝わりやすくなるのですね。
ぜひプロの文章を上手く使い、流れを活用しましょう。
どんな時にTTPを使うのか
TTPは、文章だけでなく幅広い分野で使えます。
特にオススメなのが、キャッチコピーやセールス文。
人の注意を引く流れや文章があるので、うまく流れを掴めると、一気に訴求力が高まります。
- ライターにならないけど、プロっぽい文章が欲しい
- 売れるための流れを学びたい
そう思っている個人事業主には、特にオススメです。
もちろん商品説明文やブログ、創作にも使えるので、必要に応じてTTPを使ってほしいですね。
【実例】TTPの使い方
ここからは、実際にTTPを使ってみましょう。実例を見た方が早いと思います。
例題として、2つをご紹介します。
実例1 NO MUSIC, NO LIFE.
有名すぎるキャッチコピーですよね。
これをTTPするとして、どのように使うのでしょうか。
まずはこのコピーがどのような構成でできているのか、分析しましょう。
どこを変えてもいいか、どこを変えたらいけないのか、見極めます。
今回はNO(①),NO(②)が型となるでしょう。
①②に、それぞれ単語を入れます。
しかし「①がないから、②が成立しない」という構成なので、
- ①は軽いもの
- ②は重いもの
それぞれが入ることになるでしょう。
今回、ウォーキング健康法として、作ってみました。
NO WALKING, NO HEALTH.
このように使うことができます。
例なので上手なキャッチコピーではありませんが、普通に「健康のためには歩くのが一番」とするよりは、インパクトが出たと思いませんか?
実例2 書くのが劇的にラクになる文章術
これは私の電子書籍のタイトル案です。(※もちろんTTPしてます)
これをTTPして、睡眠の本を作ってみましょう。
(①)が劇的に(②)になる(③) が基本構成になるでしょう。
「楽になる」の部分は、そのままではなく、①に合わせた形に変化します。
そこは柔軟に対応してくださいね。
本コピーのポイントとしては「良くなる」のように劇的な変化が求められます。
読んだ人はどうなるのでしょうか?
ちなみに読後に得られる変化や読者にとってのいいこと(利益、お得)を「ベネフィット」と呼びます。
長くなるので、今回は詳細を割愛します。ベネフィットについては、また別の機会にご紹介しますね。
この例題を使い、下記のとおり作ってみました。
明日のパフォーマンスが劇的に上がる睡眠術
どうでしょうか?
この本を読んだだけで、どんな効果が得られるか。端的に理解できたのではないでしょうか?
原文より長くなりましたが、基本的な構成は同じです。
基本的には短文を目指しますが、構成を押さえていれば多少変化しても型は崩れません。
一番想定する読者(求めている人)に刺さる言葉を使ってTTPすると、より効果的です。
型と言葉を選ぶだけで、手に取られる確率はグッと上がりますよ。
TTPの注意点
最後にTTPをする上での注意点を二つご紹介します。
もちろん言うまでもなくコピペNGなので、そこも守ってくださいね。
売れている文章をTTPする
売れない文章をTTPしても、あなたの文章は決して売れません。
なぜなら、原文となった文章で売れていないから。
売れている文章には、売れている理由があります。
その売れている理由を自分の文章に取り入れるために、我々はTPPするのです。
売れていない文章には、何か問題や売れない理由があるはず。
売れない要素を取り入れないためにも、TTPする文章は吟味しましょう。
- 宣伝広告にお金をかけている大手企業のLP、HP
- プロ集団が会議を重ね、頭を捻って考えた末に発売された雑誌の文章
などなど、プロのライターが書いた文章を参考にするのがオススメです。
私はよく雑誌の表紙や目次をTTPしています。
表紙の大文字や目次は、キャッチコピーとしてかなり優秀。
特に、記事を読むのが目的ではない雑誌(ファッション誌など)は、訴求力が強いですね。
読む気がない読者を、短文で惹きつけないといけませんから。
ぜひこの部分もTTPしてみてくださいね。
自己流にアレンジしない
TPPは、基本的にはそのまま使いましょう。
途中でアレンジを加えると、文章が変になります。
ありがちなのが「TTPした文章を、勝手に組み合わせる」こと。
もちろん上手に組み合わせれば、効果は大きいです。しかし素人の多くが下手な組み合わせにしてしまう。
途中で文章を切ったり、順番を変えてしまったり。
すると文章の流れがおかしくなり、一気に伝わりにくくなります。
例えば「書くのが劇的に楽になる文章術」
※(①)が劇的に(②)になる(③)
だと、③に入るのは名詞でしょう。「○○するための何か」ですから。
もし②に名詞ではなく別の文章を入れるとどうなるでしょう?
「書くのが劇的にラクになる 文章を書けたらいいなと思いませんか」
……なんか、何言いたいのかわからなくないですか?
せっかくの原文の秀逸さが消えています。
実は、TTPするにもセンスが求められます。
押さえるべきポイントや文章の要不要を見極める力が必要。
センスがある人なら、すぐさま文章の見極めができますし、TTPも使いこなせます。
「自分にはセンスなんてない……」と諦める必要はありません。
練習したり沢山文章に触れることで、自然とセンスは磨かれます。
なので積極的にTPPして、経験を積んでくださいね。
TTPを使えば、すぐさまプロっぽい文章が書ける!
劇的に文章がうまくなる裏技、TTP(徹底的にパクる)。
伝わりやすくなる上に、書くのが速くなるので、とても便利です。
使いこなすにはセンスが必要ですが、構成をうまく見極めることができたら、そんなに難しいことではありません。
いい文章を見つけたら、まずは原文がどのような単語でできているか、流れがどうなっているかをしっかり分析してみましょう。
「パクっていいの?」と罪の意識に襲われそうですが、パクっていいのです。
もちろんコピペはNGです。しかし、大人の世界はいかに先人の知恵を上手く活用するかがカギ。
どんどんパクって、文章レベルを上げてくださいね。