小説にプロットって必要ですか?
小説講座で寄せられた質問です。
プロットはなくても構いません。ただし最後まで書けるなら。
本記事では、プロットの必要性について解説します。
なお、今回は小説として話をしていますが、全フィクション共通事項です。
シナリオや脚本を書きたい人も、ぜひ参考にしてくださいね。
プロットとは
プロットとは、小説の設計図。
どのシーンでどんなことが起こるかを、ざっくり書き表したものになります。
プロットの書き方に、決まりはありません。
「どんな話か」「どのように物語が展開するか」がわかれば、何を書いても自由です。
ちなみに、厳密にはシノプシス・箱書きに分類される場合もあります。
しかし話が煩わしくなるので、今回はプロットに統一して話を進めます。
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プロットは作成するべきか
作品を書き上げるためにも、プロットがあった方がよいでしょう。
プロットなしで書くと、大抵最後まで書けません。
プロの中には、プロットなしで書き上げる人もいます。そういう人がレアケースなのです。
私がシナリオ学校に通っている時、3人の先生がいました。
内1人の先生が、プロットなしで書く人でした。
とある生徒が「○○先生みたいにプロットなしで書きたい」と言った時、他2人の先生からこう言われました。
「○○先生は天才だ。書かない代わりに頭で深く考えている。よほどの天才じゃない限り、真似するな。凡人はプロットを書いた方が早い」
ご本人と会話するとわかるのですが、先生は話の内容が深い。レベルの違いはすぐに自覚させられました。
もしあなたがプロットなしで書けるなら、プロットを作る必要はありません。
ただあなたが天才じゃないなら、プロットを書いた方がよいでしょう。
なぜプロット不要論があるのか
この話をすると「それでもプロットなんていらない」という人がいます。何かで読んだ、他人の意見を使って反論するのですね。
まず、私はプロット至上主義ではありません。なければなくても構わないというスタンスです。
ただプロットなしで完成させられる人は、ほぼいないと思っています。
だから結果として、私はプロット作りを薦めているのですね。
一方、世には「本当にプロットが不要」だという人もいます。私の先生のように、本当にプロットなしで作る人もいますから。
プロットを作りたくない人は、自分に都合のいい論を探します。
本当はプロットが必要なのに、作りたくないから言い訳に使っているのですね。耳障りのいい発言を持ってきて、自分がやらない理由を正当化している過ぎないのです。
別にプロット不要論を信じても構いません。ただいつまで経っても作品を書き上げられず、あなたが悶々とするだけなのは覚えておきましょう。
小説を完成させたいなら、プロットは作成しよう
本記事のまとめは、次のとおりです。
- プロットはなくてもいい(ただし最後まで書けるなら)
- よほどの天才じゃない限り、プロでもプロットを書く
- プロット不要論を持ち出す人は、自分がやらない理由を正当化しているに過ぎない
あなたが素人なら、プロットがなくても困らないでしょう。
読者の目につくものでもないし、プロットを提出することはありません。
しかし、作品を書き上げるためには必要です。
また、もしあなたがプロになるなら、プロットを書けた方がいいです。
企画会議をする時には、プロットの提出を求められますから。
長い目で見た時、プロットは書けた方がよいです。面倒がらず、プロット作りに慣れておきましょうね。
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「プロット作りに行き詰る!」という人は、SAVE THE CATの法則を使ってみてください。ページ単位で「何を書けばいいか」が学べます。私は細かすぎて使いづらいですが、脳死状態の人には助けになる一冊です。