作品にテーマって必要ですか?|テーマを作る意味と必要性

テーマってないと駄目ですか?

小説講座に寄せられた質問です。

小説のテーマ作りを面倒に思う人も多いでしょう。テーマなしで書いている人も存在します。

本記事では、テーマを作る意味と必要性について解説していきます。

読み終えた頃には、なぜテーマが必要なのか、スッキリ理解できますよ。

テーマがよく掴めない人は、作品テーマとは|簡単な作り方と見つけ方、捻り出し方までを先にご覧ください。

目次

作品テーマはなくてもよい

結論から言うと、テーマはなくても構いません。

ただし、「自分が何について書いているか」、しっかりと把握していることが条件です。

どういうことなのか、細かく解説していきますね。

作品にテーマが必要な理由

作品にテーマが必要な理由は、二つあります。

  1. 自分が何を書くか把握するため
  2. 他人に作品の良さを知らせるため

同じように見えて、これらは全然違います。一つずつ解説していきますね。

自分が何を書くか把握するため

テーマが必要となる一番の理由は、「作者が作品を把握すること」にあります。
もしあなたが「自分はこれを書いている!!」と最後まで自覚できるなら、テーマなどなくても構いません。

ただ、多くの人が「自分が何を書いているか」、途中で見失ってしまうのです。

思考は常に移り変わります。
ひらめいた当初は面白いとしても、次第に面白さを忘れてしまうでしょう。

小説は一日で書けるものではありません。中には年単位で書く人もいるでしょう。
年単位で思考を保つことは、相当な精神力が必要なのです。

年単位で思考を変えないよりも、最初にテーマを決めて、それに沿って書いた方が楽です。

自分が何を書くのか、明確に理解しているならテーマは要りません。説明できなくても問題なし。ただし物語を見失いそうな人は、最初にテーマを決めておきましょう。

他人に作品の良さを知らせるため

作者は自分の作品の面白さを説明する必要があります。

なぜなら作者が説明しない限り、読者は「この作品の何が面白いのか」理解できないからです。

例えば、あなたが何か本を買う時、裏面のあらすじを読むと思います。
あらすじが面白くなかった時、「よし、買おう!」とは思わないはず。そっと棚に戻すでしょう。

どんなに良い作品でも、面白さが伝わってこないと「読もう」とは思いません

これは公募や商品化の時も同じです。
パッと聞いて面白くなさそうなら、じっくり読みたいとは思わないでしょう。

テーマがあることで、「どんな作品か」が読者に伝わりやすくなります。

興味がなければ読者が離れるでしょうが、逆に興味があれば、喜んで読んでくれます。

相手に説明する材料として、テーマは役立ちます。読者に作品の魅力を理解してもらうためにも、テーマを作りましょう。

テーマはあった方が楽

本記事のまとめは、次のとおりです。

  • 自分が何を書いているのか理解できるなら、テーマはなくてOK
  • テーマ説明できなくていいが、自分が理解してることが重要

個人的には、テーマは作者のためにあると思います。自分が把握しているなら、朧げでも説明できなくてもOKです。

ただ、もし商用として書くなら、テーマは説明できた方がよいですね。売り込みの時に使えますから。

テーマなしよりも、先にテーマを作った方が一万倍楽です。
結果テーマを作った方が楽になるので、面倒がらずに作ってくださいね。

推薦図書:10のストーリー・タイプから学ぶ脚本術 SAVE THE CATの法則

「SAVE THE CATの法則」の派生書。有名作品を個別解説しているので「テーマってこれでいいの?」と迷った人は参考にしてみてください。

宮本くみこ
ライター
小説・シナリオ・エンタメを愛しています。小説書けずに苦節20年→脚本修行のため公務員辞めて上京→なんか違うと絶望→小説の真髄発見。普段は占いライターしながら小説・シナリオを書いてます。目標は国際アンデルセン賞受賞。「私自身が最高の物語」と自負してます。
よかったらシェアしてね!
目次
閉じる