プロの小説家になりたい!
本気であれ、かすかな希望であれ、そう思う人は多いでしょう。
しかしながら、多くの人が誤解しています。
その誤解が解けないまま作品を書きまくっても、芳しい結果は出ません。
本記事では、素人が陥りがちな誤解についてご紹介します。
読み終えた頃には、自分には何が足りないか、理解できますよ。
「自分の文章は読まれて当然だ」と思っている
「読んでください!!」
そういって、作品を送り付けられることがあります。
しかし、私は読みたくありません。
その作品を読む時間があるなら、私は鬼滅の刃が見たい。勉強のため、シェイクスピアを読みたい。映画の一本でも見たい。
あなたの作品に、私の時間を犠牲にしてまで読む価値があるのでしょうか?
この感情は、皆さん理解できるかと思います。
しかし作者になった途端、なぜか忘れてしまうんですよね。
シナリオ学校や小説講座で、他人の作品を読む機会がありました。
勉強や仕事上、必要だから読んでいます。しかし、正直ちっとも面白くない。
「なぜこんな作品を読まないといけないんだ⁉」
「明日までに見る映画が三本あるのに!!」と、何度もキレそうになりました。
読者は、自分が読みたい作品を読みます。面白くなければ、読むのをやめるでしょう。
素人の作品は、大抵が「書きたいまま」に書かれています。
そんな作品を、あなたは読みたいと思いますか?
素人が勝手気ままに書いた作品なんて、誰も読みたくないのです。
まずはそのことを肝に銘じましょう。
お金を出して読みたいか?
送り付けられる作品の中には、しっかり書けているものもあります。
自身の経験や珍しい知識など、相手を惹きつける要素が詰まっているものもありますね。
しかし、お金を出せるかは別問題。
ブログ等に無料公開するなら、読んでくれるかもしれません。
ただお金を払って読みたいかと言われたら、多くの人が渋るでしょう。
アマチュアでいいなら、売れることは考えなくてOK。
でもプロ(商用)なら、売ることを考えなくてはなりません。
売れる=読まれるだからです。
書店に行って、あなたは一冊の文庫本を手に取ったとします。
裏表紙のあらすじや最初の1ページを読んで面白くなかったら、あなたは買いますか?
きっと本棚に戻すでしょう。
そもそもタイトルすら惹かれなかったら、手に取らないはずです。
売れなかった作品は、読まれないと同義なのですね。
プロとは、自分の作品でお金をもらう人。
「お金なんていらない」という人は、アマチュアでいる方が何倍も楽でしょう。
もしプロになりたいなら、お金の問題にも向き合う必要があるのです。
書きたいものと売れるものは違う
ここまで読むと「読者に迎合しろ」といっているよう見えますが、まったく違います。
書きたいものを、売れる形にすればいいのです。
「書きたいもの」と「売れるもの」は違います。
素人がつらくなるのは「自分の書きたいものが、お金になるか」を考えるから。
かつての私もそうでしたが、書きたい=売れるを結びつけていたのですね。
「世の中はテスト」といわれており、何が売れるかわかりません。
しかし、好き勝手に書いたものが売れるでしょうか?
プロ作家だって、読者のことを考えて書いています。素人が好き勝手に書いた作品が売れるなんて、土台無理な話だと思いませんか?
だったら、書きたいものと売れるものを分けた方が、何倍も楽です。
売れるには、下記の方法があります。
- 好きなものを書いても「読みたい!」と求められるような作家になる
- 書きたいものを読者が「読みたい!」と思う形にする
よほどのインフルエンサーや芸能人じゃないかぎり、書きたいままに書いても売れないでしょう。
そこで、無名な我々は2を目指すしかないのです。
プロでもアマチュアでも活躍できる時代がきた
現代は、書く環境が整っています。
「好き勝手に書きたい!」と思うなら、アマチュアでいた方がよいでしょう。
ブログや電子書籍など、素人にも発表の場が広がりました。
「読んでもらいたい」と「印税が欲しい」が、気軽に両立できる時代になったのです。
そんな中、あなたは本当にプロになりたいのでしょうか?
あなたが求めるのは「プロ」なのか「書きたいものを書きたい」なのか。
一度じっくり考えてみることをオススメします。
本ブログ(かけない.com)では「それでも書きたい!」という人に向けて、書き方や創作メソッドを発信しています。
ぜひあなたの作品作りの参考にしてくださいね。
推薦図書:小説家になって億を稼ごう
現役で億を稼ぐ人気作家による、実用的な一冊。プロと稼ぐを両立したい人は読んでおきましょう。