鑑定が外れたらどうしよう……
迂闊なことが書けないため、メール占いを控える方もいるでしょう。メール占いは文字で記録が残るので、後から振り返られやすいです。
しかし、実は絶対に外れないマル秘技があるんですよね。
本記事では、絶対に外さない「ストックスピール」についてご紹介します。
読み終えた頃には、占い不信になっているかもしれません。どうか自己責任でお読みくださいね。
ちなみに、「メール占いって何?」と思った方は、先にこちらを読むことをオススメします。
ストックスピールとは
外れない方法はカンタン。誰にでも当てはまることをを書きます。これなら絶対に外れないですよね。
これはストックスピールといい、バーナム効果とも呼ばれます。名称は異なりますが、基本的には同じと思ってよいでしょう。心理学で用いられます。
さて、ストックスピールですが、コールドリーディングの技です。
コールドリーディングとは、エセ霊能力者が、まるで霊能力があるかのように見せる心理・話術トリック。霊能力などないのに、視えてるように相手に思わせる手法です。つまりコールドリーディング自体は、占いではないのですね。
本来のコールドリーディングは、対面時に使用されます。相手の反応を見ながら、微調整を繰り返すためです。
相手の反応ありきのため、メール鑑定や占いライティングにコールドリーディングの技は不向き。しかしストックスピールだけは、占いライティングで絶大な効力を発揮できるのです。
こう書くと汚い手法に見えますよね。しかし、ストックスピールは様々な場面で頻出しています。
ストックスピール例題:占いでこう鑑定されたら
私が占い師、あなたがお客さんだとして、次のように言われたと思ってください。
「あなたには忘れられない過去があるでしょう。一方で、その痛みがあなたを大きくさせて成長させてくれたようですね」
この出来事に心当たりはありますか? きっと多くの人が、心当たりがあるでしょう。小学生以上であれば、大抵何か一つは挫折経験があるはずです。しかし不思議なもので、これが当たっていると「なんでわかるんですか!」と相談者は驚きます。
鑑定が外れた時のリカバリー方法
しかし「心当たりがない」という人も時々います。私も先日出会いました。
そこで私はこう質問しました。「こういった経験があるかどうか、考えませんでしたか?」すると本人は「考えた」というのです。こんなに当たり前のことを言っているのに、相談者は「当たり前だ」とは思いません。
これが占いの場です。相談者は自分に有益な答えが欲しいため、基本的には占い師を疑いません。むしろ一緒に考えたりと、占い師に協力してくれます。
ちなみに「心当たりがない」という人や相手の反応が悪い場合、コールドリーディングでは次のように畳みかけます。
「もしかしたら辛すぎて、あなたはその記憶を封印しているかもしれませんね」
いかがでしょう? これって世の中に当てはまらない人がいると思いますか? だって自覚があればその通りだし、覚えがなければ封印して思い出せないのですから。
つまりこのテクニックを使えば、絶対に鑑定結果が外れなくなるのです。
ストックスピールの使い方
では、ストックスピールはどういった場面で使えばよいのでしょうか。
ストックスピールは、絶対に外せない場面で使います。鑑定冒頭や決め手となる局面で使いましょう。
文章を読む時に疑問が生じると、読者は文章に抵抗を感じます。疑問を持ち、内容が受け入れられなくなるのですね。だから文章に疑問を持たせるのはNG。ストックスピールを使えば、一応当たります。なので、相談者は以降の内容も読み進めてくれます。後半に当たったり、アドバイスが役立つこともあるので、後からリカバリー可能。
まずは読者に最後まで読ませることが重要なのです。
ストックスピール使用実例
簡単な鑑定文を作成しました。さて、この文章は、どこを外すとマズイでしょうか?
- あなたの太陽星座は乙女座です。
- 几帳面で、すべて完璧にやりたいと思う傾向はありませんか?
- また、普段頑張りすぎる反動で、時には徹底的にダラけそうですね。
- そんな時は自分を責めず、自分をゆっくり休めてあげてくださいね。
正解は、2です。では、一つずつ見ていきましょう。
あなたの太陽星座は乙女座です。
ここは、占い師が鑑定で出た情報を書く場所ですね。基本的には相談者が知りえない情報ですね。
星座ぐらいならわかりますが、基本的にはじっくり読まない部分。ここが外れていても、相談者にはあまり関係ない部分になります。
几帳面で、すべて完璧にやりたいと思う傾向はありませんか?
ストックスピールは、ここで入れます。ここを外すと、以降が読まれなくなるでしょう。
ストックスピールは、たくさんのバリエーションがあります。それらを入れてもいいのですが、今回は一般的な乙女座の特徴を入れてみました。
本鑑定文は正式なストックスピールではありませんが、当てはまる人は多いのではないでしょうか。
また、疑問形なので、自分を振り返るきっかけになるでしょう。
また、普段頑張りすぎる反動で、時には徹底的にダラけそうですね。
これは2で使ったストックスピールのリカバリーです。反対方向を入れることで、2に当てはまらなかった人へ焦点を当てます。
もし2が全人類に当てはまるものなら、3で少し攻めてもいいですね。あまりに平凡なことばかり書きすぎると「一般論ばかり書く人」に見えるので、具体性を出すなら、3がオススメ。
今回2と3がセットになります。3をストックスピールにする必要はありませんが、内容には気を付けたいところです。
そんな時は自分を責めず、自分をゆっくり休めてあげてくださいね。
4はアドバイスです。今回ストックスピールを使ったわけではありませんが、アドバイスできる内容は、だいたい決まってる。だから今回は、平凡な内容になっています。
もし2と3で鑑定が深く刺さったなら、4のアドバイスが沁みます。もし刺さらなくても、4自体は誰にでも当てはまるもの。
「休んだ方がいいのかな」と自覚できれば、相談者は「この鑑定に価値があった」と思えるでしょう。鑑定に満足できれば、不満はそれほど出ないはずです。
ストックスピール使用時の注意点
ストックスピールは、使いすぎてはいけません。あまりにも一般的な内容なので、乱用すると鑑定力が低いように見えます。
ストックスピールは多用厳禁。「ここぞ!」という場面でのみ、使用してくださいね。
ストックスピールを学ぶには
雑誌の占いコーナーやネットの無料占いがオススメです。特にネットの無料占いは、ストックスピールの宝庫ですね。
「これって誰にでも当てはまらない?」という視点を持って占いを見ると、多くの学びが得られますよ。
もし本格的にストックスピールを知りたい時は、コールドリーディングの本で学びましょう。
私のオススメ本は、なぜ、占い師は信用されるのか? 「コールドリーディング」のすべてです。読みやすく、サラッと学びたい人にオススメです。入門編として最適ですね。
もししっかり学びたいなら、コールド・リーディング: 人の心を一瞬でつかむ技術がおすすめです。私も現在読んでます。ただしコールドリーディングについてかなり本格的に書いてるので、結構読むのに苦労するかもしれません。
ストックスピールで絶対当たる鑑定結果を作ろう!
外さない鑑定文を作るコツは、次のとおりです。
- 誰にでも当てはまることを書く
- 鑑定冒頭など、絶対外せない場所で使用する
- 使いすぎると、鑑定力が低く見える
ストックスピールは、非常に強力なテクニックです。こうやって見ると「気づけよw」となりますが、占いの場だと誰も突っ込まないんですよね(笑)
ただ、相談者はお金を払って願いを込めて依頼しています。誠意は失わないよう、必要最低限の利用に留めてくださいね。
参考書籍
「王道」と言われる一冊。本格的にコールドリーディングを学びたい人は、この本がオススメです。
手軽にコールドリーディングの手法が学べる良書。読みやすいので、導入に最適です。