「小説が書けない」
「書いたけど下手すぎる」
面白い小説を書くために、文章力を磨く人が多いかと思います。
しかし、問題は文章力じゃないかもしれません。
本記事では、小説が書けない理由と【悩み別】解決策をお話しします。
読み終えた頃には、自分が何をすべきかスッキリ理解できますよ。
1、書けない3つの原因
小説が書けない原因は、主に3つです。
- 何の話かわかってない(内容が原因)
- 上手く伝わらない(文章が原因)
- 書き上げられない(体力が原因)
3つの理由がありますが、九分九厘「内容の問題」ですね。
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
何の話かわかってない(内容が原因)
![](https://kakenai.com/wp-content/uploads/2021/02/1.png)
多くの作者が、「何を書いているのか」理解していません。
自分の書くべき物語や内容をわかっていないのですね。
すでに知っている内容であれば、スラスラ書けます。
例えば、昨日の食事(3食分)を思い浮かべてください。
ど忘れはあるにしても、すぐ浮かぶかと思います。
今度は、明日の食事(3食分)を考えてください。
時間がかかったり、まったく浮かばない人もいるのではないでしょうか。
なぜ昨日の食事はすぐ浮かぶのに、明日の食事は時間がかかるのでしょうか。
それは、明日の食事についてわかっていないから。
考えが及んでいないか、決まっていないか。
このいずれかだと思います。
逆に「すんなり決まった」という人は、事前に献立が決まっていたり、今日の残りで賄う予定だったのではないでしょうか。
一方、昨日の食事は「既に知っていること」です。考える必要がありません。
もし忘れたとしても、誰かと一緒だったら相手に聞ける。食事の記録があれば、それを見ればいい。考える必要なく、確認できるかと思います。
同様に、文章も「何を書くか」を把握していないと、書けません。
最近見た漫画の内容なら、すぐに書けるでしょう。
内容を知っているからです。
しかし、着想中の物語なら、何も書けないはず。
内容が決まってないからですね。
「人はわかっていないものは、書けない」このことを肝に銘じておきましょう。
解決方法
解決策はシンプル。どんな話か決めます。
作者が「どんな話か」説明できるほどに、話を細部まで決めてしまいましょう。
どんな話か決めるためには、考える必要があります。
小説を書く前に、じっくりと考えてください。
よく小説のハウツー本に「勢いで書け」というアドバイスがありますよね。
しかし物語が生まれた直後は、大筋しか決まっていないことが多い。
細部がわからず「後で考えればいいや」となり、考えるのが面倒で挫折します。
万一完成させても、荒いクオリティになるので、私は事前に考えることをオススメしています。
「考える作業」と「書く作業」を分けると、各段に書くのが速くなります。
内容の見直しもしやすくなるので、ぜひ最初にしっかりと考えてくださいね。
上手く伝わらない(文章が原因)
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書いたのはいいものの、読者に伝わってない。
「自分に文章力がないから」と悩んでいるかもしれませんね。
読者に伝わっていないなら、文章力の問題というより、書き方・伝え方の問題です。
そもそもあなたには「伝えたいもの」がある。
それを的確に相手に届けるため、言葉を選ぶ必要があるのです。
その言葉選びが合っていないため、相手に伝わらない。そこが問題なのです。
そもそも小説には、美辞麗句は必要ありません。
文章の上手さと小説の面白さに、相関関係はないのです。
例えば、「絵が下手なのに、めちゃくちゃ面白い漫画」ってありますよね。
一方「絵がめちゃくちゃ上手なのに、面白くない漫画」もあるかと思います。
漫画の魅力の一つですが、絵が面白さを決めているわけでない。
同様に、文章は小説の魅力ですが、文章の面白さとは無関係なのです。
もし美麗な文ほど良いとしたら、世の児童文学はすべてが駄作ですよね。
もちろん文章力はあった方がいい。しかし、本当に大事なのは「読者に伝わること」。
まずは本当に「文章が原因か」を考えてみてください。
解決方法
まず書きたいものを把握しているか、振り返ってください。
そして「どのように書いたら伝わるか」を考えましょう。
大前提として、読者はあなたの物語を知りません。
「どのように書いたらわかりやすいか」を優先してください。
- 口頭で説明するなら、どう言うか
- 家族にも同じ説明をするか
- 説明が紛らわしくないか
- 自分が同様の説明をされたら、理解できるか
以上の点で、見直してみましょう。
一番よいのは「自分が忘れた頃に読む」。
まったく脳内に情報がない状態で読んで、作者が自分の作品を理解できたか。
もし作者ですら理解できないとしたら、その作品は誰にも理解できないでしょう。
ちなみに、私は「相手にプレゼンするつもり」で書いています。よかったら参考にしてみてくださいね。
書き上げられない(体力が原因)
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アイデアを思いついたのはいいものの、最後まで書けない。
短い物語しか書けない。物語が長すぎて、自分の手に負えない場合などですね。
そもそも文章を書くことは、かなりの重労働。非常に疲れます。
一般的に、ライターは「1時間に1000字」で「速い」といわれます。
一日の労働時間が8時間としたら、一日8000字書ける計算ですね。
400字詰め原稿用紙なら、20枚です。
すごい速い人でも、一日20枚が限度。
素人なら、もっと書けなくても仕方ないのです。
「普通の人がいきなり書けるものではない」と、まずは理解しておきましょう。
解決方法
体力不足には、二つの解決策があります。
「書くための体力を身につける」か「短い作品を重ねる」です。
一つずつ見ていきましょう。
書くための体力を身につける
長い文章を書くことで、少しずつ書く体力が身につきます。
しかし、いきなり自分の作品を書いても身につきません。
そこでオススメな方法が、以下の2つです。
- 書き写しをする
- 実用文などで、長文を書く
まずは既にある文章や正解がある文章を書き、「書き上げる体験」を積み重ねます。
書き写しをする
小説やシナリオを、そのまま書き写します。
改行やスペースもそのまま書きましょう。
手書きでもパソコンでも構いません。
一番大事なのはやることです。
書き写しは、作者の技法を学べるのでオススメ。
文章の息遣いや構成、伏線も学べるので、創作したい人はぜひ試してください。
一ページ書くだけでも、得るものは多いですよ。
実用文などで、長文を書く
実体験で恐縮ですが、私はライターをしながら書く体力を身につけました。
メディア記事作成で一般的なライティングを学び、そのスキルをもとに電子書籍を量産。
書くほどに長文が書けるようになり、コツも掴めました。
そこで培った文章経験で、私は今、自分の作品を書いています。
直接的に利用できるかは不明ですが、書く経験は無駄になりません。
自分の作品で行き詰っている人は、ぜひ試してみてくださいね。
短い作品を重ねる
長い作品を分割し、短い物語の集合体と書きましょう。
連作、アンソロジーなどもいいですね。
どんな長い物語も、章立てになっているかと思います。
章ごとに物語を作ることで、考える要素がシンプルになります。
もっと細かくしたい場合は、連載をイメージするのもいいですね。
一気に作ろうとすると、挫折しやすくなります。
細かく区切ることで、書き上げるハードルが下がりますよ。
書けない原因ごとに対処しよう
書けない原因は、主に3つ。
- 何の話かわかってない(内容が原因)
- 上手く伝わらない(文章が原因)
- 書き上げられない(体力が原因)
しかし九分九厘「内容」が原因です。
内容の問題をクリアして初めて、書き方や書く体力が問題になってくるでしょう。
まずは内容をしっかりと考えてください。
一番大事であるとともに、一番苦労する部分です。
投げ出さず、根気強く続けてくださいね。