小説を書くのにかかる時間は?|私の執筆~投函スケジュールで解説

一作品書き上げるのに、どれくらい時間がかかりますか?

小説講座で寄せられた質問です。まったく執筆経験のないor少ない人は、時間が気になるようですね。

先に結論を書くと「人それぞれ、作品次第」です。しかし身も蓋もないですよね。

本記事では、私の執筆経験をもとに【小説を書くのかかった時間】をご紹介します。

目次

小説執筆に必要な工程

小説を書く時間は、大きく3つに分類されます。

  • 考える
  • 書く
  • 推敲する

どんな話か決め、実際に書く。書き上げた後に修正して終了という流れです。

執筆の流れは下記記事をご参照ください。

【基本】小説の書き方|最後まで挫折せずに書く5つの手順

小説を書く上で、一番時間がかかること

小説執筆で一番時間がかかるのは、「考える」時間です。どんな話か決まっているのなら、すんなり書けるでしょう。しかし決まっていなかったり大雑把だったり、「書きながら考えよう」と思うと時間がかかります。

でも考えるって、時間がかかるんですよね。だから思うように捗らなくても、気にしないでください。

また、書くのはいいけど「推敲に時間がかかる」という人もいます。直しているうちに、終わりが見えなくなってくるんですよね。「どんな話か」が明確に見えていれば、推敲も短時間で終えられます。

無限修正地獄については下記記事で紹介しています。「【実体験】テーマがない物語の末路」をご参照ください。

作品テーマとは|簡単な作り方と見つけ方、捻り出し方まで

どうすれば早く小説を書き上げられるか

結局「どんな話か」をじっくり考え、決めたらサッと書く。イメージ通りになっているかを主軸に推敲するのが、一番スムーズ完成するでしょう。

どのくらい小説執筆に時間をかけていいかわからない人へ

「どのくらいの期間で書けばいいか」迷ったら、公募の〆切を活用するとよいです。実際、私は〆切ありきで書いています。

出したい賞の〆切から逆算するとよいでしょう。もし今年分の募集が終わっていたら、来年の同時期までに書き上げます。

大抵の公募は、3・6・9月末が〆切ですね。なので自分のスケジュールから逆算し「この月に応募するとしよう!」と決めて書くのも良いかもしれません。

実際に応募しなくても大丈夫。もし直近で応募したい賞がなくても、書けばストックとして使えます。「推敲までの期間が伸びた」と思って、ひとまず書いちゃいましょう。

私の執筆事例

先日公募に出した小説を書いた時の流れをご紹介します。

ジャンルは児童文学。1万8千字で、原稿用紙45枚相当です。

アイデア発想

まずは「どんな話にするか」を決めます。元々夢をネタにしたので、クライマックスは決まっていました。しかしテーマやら何やらで悩みましたね。「あの実体験とくっつけよう!」と閃いたら、スラスラ作成できました。

発端(夢を見たの)が6月。合間で考えていたので、プロット含め完成したのが8月くらいです。

ネタ熟成

しかし発想当時は、本作を書く気はありませんでした。何かシックリ来ず、眠らせていたのです。

「公募には別の作品を出そう」と書いていたところ、大人向けと発覚。急遽「児童文学っぽいものを!」として書いたのが、本作でした。

執筆を決めたのは、公募の3か月前。翌年の1月中旬でした。

執筆

ある程度ネタを作り込んでいたので、まずはプロットの見直し。自分でも納得できたので、書き上げました。ここまでで一週間でしょうか。

私は音声入力を使用しています。印刷したプロット片手に喋ること数時間。誤字脱字だらけの原稿が完成しました。

翌日は休んでから、必要最低限の体裁を整えます。最低限読める原稿になるのに、三日ほど。

推敲

ひとまず読めるクオリティになったのは、2月中旬。なので3月中旬まで原稿を放置しました。完全に忘れてから読み返したかったからです。

本当ならギリギリすぎて不安になるでしょう。しかし体裁を整える時点で、多少は推敲しています。よほどおかしな矛盾はないはずです。(見落としてない限り……)

見落とし含め、徹底的に見直し。一度目は内容を見て、二度目以降は誤字脱字チェックを優先します。最終チェックは縦書きで。印刷し、納品するつもりで徹底的に校正します。

この時点で、4回目の推敲。私は「現時点でこれ以上見ても、発見はないだろう」と割り切っています。なので深く考えません。〆切一週間前には投函できました。

ちなみに、本作の応募結果はこちら!!

公募に落選しました|やっぱり長編小説が書けないと厳しい

自分のペースで着実に小説を書こう

作品の長さ・規模によって、小説を書く時間は異なります。あまり時間は気にせず、自分のペースで書き上げてください。

もし「何か目安がないと書けない!」という人は、公募の〆切を目標にするとよいでしょう。きっと書く意欲が湧いてきますよ。

推薦図書:ショートショートでひらめく文章教室

作品作りの感覚が掴めない人は、まず一作書いてみるのがオススメ。時間が図れるだけでなく、創作手順も学べますよ。ショートショートなら40分で書くことも可能。本書が一番わかりやすいです。

宮本くみこ
ライター
小説・シナリオ・エンタメを愛しています。小説書けずに苦節20年→脚本修行のため公務員辞めて上京→なんか違うと絶望→小説の真髄発見。普段は占いライターしながら小説・シナリオを書いてます。目標は国際アンデルセン賞受賞。「私自身が最高の物語」と自負してます。
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