先日、旅行記の書き方講座を作っている時、「ルポタージュ」が出てきました。
「ルポタージュと旅行記って、関係ある?」と思いましたが、なるほど関係あるのですね。
本記事では、ルポルタージュと旅行記の違いについて解説します。
「これから旅について書きたい」と思っている人は、ぜひ参考にしてくださいね。
トラベルライターとして活躍したい人は、旅行ライターと旅行ブロガーは別物|旅行記と旅行記事の違いをご参照ください。
ルポタージュと旅行記の違い
ルポタージュと旅行記は、いずれも旅先や滞在地について書きます。
しかし内容や語り方が違うのですよね。
ルポタージュと旅行記の特徴を一言で表すと、次のようになります。
- ルポタージュ:現地からの報告書
- 旅行記:旅の土産話
ルポタージュは事実の報告、旅行記は誰かに語って聞かせる話と考えると、違いを把握しやすいでしょう。
ルポタージュとは
ルポタージュは「現地報告」。
筆者が滞在地からリアルな情報をそのまま伝えるものです。
ルポタージュは(reportage)フランス語で、「探訪」の意味。
「ルポルタージュ」という言葉もありますが、和訳が異なるだけ。また、略して「ルポ」とも言いますね。
ルポタージュもルポルタージュもルポも、意味は同じです。
ルポタージュは性質上、事実や情報メイン。筆者の私情を排して書くことが求められます。
ちなみに、ルポタージュには報告文学や記録文学といった側面もあります。しかし本事項とは別物になるので、今回は触れません。
社会問題を扱う「ルポルタージュ」なら、良書があります。【書評】ルポルタージュを書こう|講座級の内容に驚愕!をご覧ください。
旅行記とは
旅行記とは、旅先で見聞きした内容を書く読み物。
しかし「旅にまつわる読み物の総称」と捉えた方がよいでしょう。
紀行文学や旅エッセイなど、明確な線引きが難しいように思います。
ただの旅行記というと、エッセイに近いですね。
旅行記は性質上、個人の体験を書きます。筆者の心情・感覚が優先されます。
紙面から旅の香りが漂ってくるような、そんな文章が求められます。
ルポタージュと旅行記を書き分けるポイント
ルポタージュと旅行記、どちらを書いたらよいのでしょうか。
迷ったら、「その話で、何を伝えたいか」で考えましょう。
- 滞在地を紹介したい(場所メイン) → ルポタージュ
- 自分の旅を語りたい(自分メイン) → 旅行記
発表媒体や書いた後の使用方法から考えると、すんなり決まりますよ。
ルポタージュと旅行記は違う
ルポタージュと旅行記には、次のような違いがあります。
- ルポタージュ:報告書、事実メイン、旅行地の紹介
- 旅行記:土産話、心情メイン、自分の旅の紹介
「自分が何を書きたいか」を見極めることで、書くべき作品像が見えてくるでしょう。
ぜひ本記事の内容を参考にしてみてくださいね。
推薦図書:上手な旅行記の書き方
岳真也さんの旅行記解説は、本当にわかりやすい。知見の深さ窺え、私も多くを学ばせてもらいました。