面白い小説が書きたい!
多くの作者がそう願い、作品を書いているかと思います。
でも面白いって何なのでしょうか? 面白いがわからないと、書けないですよね。
本記事では、面白い小説を書くために作者がすべきことをお伝えします。
「面白いって何なんだ?」と行き詰っている人は、ぜひ参考にしてくださいね。
「毎回つまらない作品になるな」と思った人は、こちらの記事も参考にしてください。
・つまらない小説あるある|自分の小説がつまらない人必見
・つまらない作品を書く人の特徴|面白くないから脱する方法
面白いとは何か
結論から言うと、「何が面白いか」なんてわかりません。なぜなら、人によって「面白いの基準」が異なるから。
感性や価値観はこれまでの人生によって培われるもので、誰一人として同じにはなりません。
だからあなたの面白さは、基本的には他人に理解されません。
感性が違う人から見たら、何が面白いかわからないのです。似た感性に人だって、同じように面白がるとは限りませんよね。
だからあなたが「これは面白い!」と思って書いた作品も、理解されずに終わるのです。
もしあなたが「面白い作品を書きたい!」と願うなら、自分なりの「面白い」を発見する必要があります。
そして自分の作品内で「面白い」を表現する必要があるのです。
「面白い」が形成される経緯
「面白い」は、青春時代に作られます。そしてよほどのことがない限り、面白いの基準は一生変わりません。
たとえば、小・中学生の頃に読んだ漫画って、めちゃくちゃ面白かったですか?
ゲームや映画も、今以上に面白かったと思います。
一方、大人になってから読んだ作品は、どうでしょうか。「クオリティの低下」などもあるでしょうが、あの頃を超える作品は、そうそうお目にかかれないのではないでしょうか。
「これまでの面白いは、なんて薄っぺらだったんだ!」と思えた経験を持つ人は少ないかと思います。
青春時代に作られた「面白い」の基準は、基本的には変わりません。学生時代に作られた「面白い」を基に、人は物語を楽しむのです。
自分なりの「面白い」を見つける方法
自分の面白いを見つけるには、過去に好きだった作品を分析しましょう。100作品書くつもりで書いてみてください。
じっくり考える必要はありません。ひとまず10分くらいで、サクッとやってみましょう。また、思いついたら加筆してOK。これくらいの気楽さで取り組んでほしいですね。
書き出したら、次のように分析していきます。
共通点を探す
好きだった作品を書き出したら、共通点を探します。
親子愛、青春、バディものなど、キーワードが出てくるかと思います。
SFやミステリーといったジャンルも、大きな気づきになるでしょう。
たとえば、私はホラーが苦手です。怖いのが読めません。しかし、とある人はホラーが大好きと言います。
私がホラーを書いたら月並みでしょうが、本人がホラーを書いたら面白くなる可能性大。
一方、私はコメディが好きですが、その人は苦手。
だからその人がギャグを書いたら上滑りしそうですが、私ならスラスラ書ける可能性大。
別に相手をディスっているわけではありません。ただ、人には得意分野がある。
得意を伸ばした方が、より楽に独自性のある面白い作品を書けるということです。
魅力の原因を探る
個々の作品について、「なぜ面白かったか」を列挙しましょう。
- ヒロインが素敵だった
- 物語の展開が泣けた
- 親子愛を感じた
このような感想が出たら、「なぜそう思ったのか」理由や経緯を書きます。
- ヒロインが素敵だった→芯ある生き方が魅力的
- 物語の展開が泣けた→ラストのどんでん返しが予想外だった
- 親子愛を感じた→別れのシーンでの抱擁がよかった
このように理由を書いたら、さらに「なぜそう思ったか」を書いていきます。
小説を書く時は、問答法を使います。自分がしっくりくるまで「なぜ」と問いかけましょう。
そうすることで、あなたが魅力を感じた核が見えてきますよ。
あなただけの「面白い」を見つけて、魅力的な作品を書こう
本記事のまとめは、次のとおりです。
- 人によって面白いは異なる
- 「面白い」の価値基準は、学生時代に決まる
- 過去に好きだった作品を深堀することで「面白い」が見つかる
世の中には、大衆受けする作品もあります。
しかし狙ってヒットできるわけではありません。もし狙ってヒットできるなら、世の中から駄作が消えるはずですよね。
あなたが「面白い」と思う作品は、あなたにしか書けません。
だからあなたの作品で勝負するためにも「あなたが思う面白さ」を、作品内で表現してくださいね。
推薦図書:桂千穂のシナリオはイタダキで書け!
「そんなこと言っちゃっていいの?」と不安になるくらい、明け透けな創作術が書いてあります。
ちなみに、巻末の映画リストはマジで面白い作品ばかり。ハズレなしなので、面白い映画を見たい人は参考にしてください。