詩や小説を書いていると「作詞もできる」ような気がしますよね。しかし音楽的センスはないので、作曲なしで作詞したいところ。
本記事では作曲なしで作詞できるか、作曲できない人の視点で調べました。
こちらの記事も参考になります。
→【初心者向け】作詞方法がわかる本|作曲できない目線で選びました
作曲できなくても作詞できるか
初めて作詞する人にとって、一番気になるのが「作曲が必要かどうか」。私も楽器が弾けないので、曲作りは絶望的です。
結論、作曲できなくて構いません。ただ作曲はできた方が便利だし、曲がないと作詞しづらいです。
なぜ先に曲が必要か
作詞は文字ではなく「歌」を紡ぎます。言葉であることには変わりありませんが、歌には次のような特徴があります。
- 口から発しやすいこと
- 耳で聞き取りやすいこと
- リズムに乗せること
歌は話し言葉の一種で、書き言葉ではありません。例えば笹と沙汰。まったくの別物ですが、音にすると「ささ(sasa)」と「さた(sata)」で、母音「ああ」が共通します。目で見ると別物ですが、耳で聞くと似た響きを持っているのが理解できます。
作詞では、歌い手と聞き手にとって心地よい言葉を選ぶことが何より重要です。
【参考】他の歌詞がどうなっているか見るのも勉強になります。
→たくさん歌詞が載ってる本ってある?|作詞家志望者向け
さて、作詞が歌である以上、リズムに乗せる必要があります。しかし作曲できない人がゼロからリズムを生み出すことは困難でしょう。だから先に曲を用意し、曲をもとに作詞する方が何倍も楽です。
作詞から曲作りができる人とは
たまに「先に歌詞を作る」という人がいますよね。こういった人は次のようなケースが考えられます。
- 作曲もできる人
- 作詞のプロ
作曲できる人なら、曲より先に歌詞を作れるでしょう。曲についても造詣があるため、自然とリズムに乗せやすい歌詞が生まれるはずです。
何百もの作詞をしている作詞家なら、曲が作れなくても「これまでのノウハウ」が自分なりに蓄積されているでしょう。
いずれにせよ、素人がいきなり曲なしで書くのはハードルが高いです。
曲がない人はどうすればいいか
「作詞はしたい、でも曲がない」という時は、どうすればいいでしょうか。3つの方法があります。
- 仮歌を作らせてもらう
- 作曲を外注する
- 鼻歌で作曲する
仮歌を作らせてもらう
最もいいのは、「作曲しかできない、作詞してほしい」という人を見つけることです。
歌詞だけあっても曲だけあっても「作品」にはなりません。そのため曲に仮の歌詞(仮歌)を付け、コンペや営業に用います。
仮歌が採用されるとは限りません。しかし優れた歌詞であれば、曲とともに採用される可能性大。
ツテもコネもない人は、SNSなどで音楽仲間を探してみるとよいでしょう。
作曲を外注する
お金があるなら、作曲を依頼しましょう。スキルシェアサービスを使えば、個人でも発注できます。
ココナラだと、5千円円~2万5千円が相場です。PRO認定だと、5万円〜20万円を用意しましょう。
もし作詞に自信が出たら、自分が「作詞やります」でスキル出品。受注してみるのもありですね。
ただし丸投げだと、時間がかかったり高額になるかも。参考曲を用意したり、以下の方法も併せて検討してみてください。
鼻歌で作曲する
もし自分なりにそれっぽいのが作れるなら、鼻歌作曲してみるのも有。より自分のイメージに近い曲作りができます。
「鼻歌 作曲」で検索すれば、スマホアプリが多数出てきます。使い比べて、一番相性がいいアプリを選んでみてください。録音機能でひとまず撮りため、後から検討するのもあり。
歌いながら作詞することで、「歌」として文字を紡げます。より口にしやすく、耳に残りやすい言葉が生まれやすくなるでしょう。
どうせ自分(もしくは依頼する作曲者)しか聞かないのですから、まずは自由に試してみるとよいでしょう。
既存の曲で作詞するのはあり?
曲だけ欲しい人にとっては、既存曲に歌詞を付けた方が楽ですよね。しかしオススメしません。理由は、次の二つです。
- 既存曲のイメージに引っ張られる
- 仮歌として採用されない
既存曲のイメージに引っ張られる
既存曲ということは、正規の歌詞があったり別のイメージがあるでしょう。作る方も聞く方も、どうしても先行イメージに引っ張られます。
既存曲の劣化版になる恐れがあるので、オススメしません。
仮歌として採用されない
既存曲があるなら、せっかく作った歌詞が採用されるチャンスはありません。
替え歌としてYouTubeに公開するという手もありますが、音源使用をJASRACに申請する必要があります。(※この辺りは、各自でお調べください)
いずれにせよ、ただの自己満足で終わる可能性が高いです。メリットも少ないので、既存曲への作詞は控えた方が無難です。
作曲なしでも作詞はできる(ただし曲は必要)
作曲ができなくても、作詞はできます。しかし曲がないと作詞しづらいので、曲を用意する方法を確保しましょう。
可能なら、作曲も一緒に学びたいところ。表現方法も広がるし、より深い作詞ができるようになるでしょう。
推薦図書:作詞少女~詞をなめてた私が知った8つの技術と勇気の話~
普段詩や小説を書いてるから「作詞も余裕」と思っている人に、ぜひ読んでほしい一冊。私は本書を読んで自分の思い上がり具合を知り、認識が改まりました。物語を楽しみながら正しい作詞方法が学べるので、ラノベ好きには特にオススメです。