先日山種美術館に行ったら、カフェ前の物販スペースに「JAPANISM -世界に伝えたい、日本美景-」という写真集が置かれていました。
パラっと見た瞬間、息をのみました。とにかくすごい写真集だったので、ご紹介します!
「JAPANISM -世界に伝えたい、日本美景-」とは
※商品ページで収録写真が一部が見れます。
ドイツ在住の日本人写真家、山田悠人氏による写真集。長く日本に住んでいたそうですがドイツへ移住。日本を再訪した時に感じたことを撮影したそうです。
日本の風景や雑踏を収めた風景写真集ですが、感性が日本人離れしています。
知っている景色なのにまるで異国のような、気づかなかった日本に出会えるような一冊です。
見た感想
ここからは私個人の感想をご紹介します。
重苦しい雰囲気
見た瞬間思ったのは「暗い」という印象。
外国人から見た日本のイメージといえば「ゲイシャ、カブキ」に代表されるような豪奢なもの、もしくはクールジャパンとか、アニメやサブカルチックなものがイメージされるかと思います。いずれにせよゴチャゴチャしたり軽薄で派手なイメージが強いかと。
しかし同書はひたすら地味。シンプルで落ち着いた色彩が多いです。まるで「苦しい試練に耐える修行僧」のような、厳格で力強く、そして鬱屈とした印象を受けました。
一方で桜の鮮やかさや四季の美しさも収められています。きっとその二面性に驚くでしょう。しかし全体を包む重苦しさが現代日本を象徴しているようです。
商品ページでサンプルが見れるのですが、綺麗な写真ばかりですね。実物を見た人間としては、ミスマッチを覚えました。
日本人が思う「日本」のイメージ
前述の派手で軽薄な日本のイメージは理解できる一方で、日本人が思う日本のイメージは結構地味なんじゃないかと私は思います。東京タワーや四季の美しさはもちろんですが、神社仏閣や通勤ラッシュの方が馴染み深いのではないでしょうか。
そんな「日本人だからわかっている日本」を、本書では的確に捉えています。だから日本人ほど本書の良さがわかり、魅力的に感じられるでしょう。
一度は絶対見てほしい!
「JAPANISM -世界に伝えたい、日本美景-」には日本に住んでいると決して出会えない景色が収録されています。「外から見た日本」を知れる良書なので、ぜひ一度目を通してみてください。
※商品ページで収録写真が一部が見れます。