本当に使える「物語の型」5選|参考書籍とおすすめ度付

物語の型って何?

序破急や起承転結は、ご存じの人も多いでしょう。

しかし世の中にはもっと楽に物語を作れる「物語の型」が複数あるんです。

本記事では、物語の型の種類をご紹介しますね。

物語の型についての説明は、創作が楽になる「物語の型」とは|メリット&デメリットをご覧ください。

目次

物語の型の種類

有名な物語の型に、次のような物があります。

  1. 神話の法則
  2. 新・神話の法則
  3. 三幕構成
  4. SAVE THE CATの法則
  5. プロップのおとぎ話分析

広義では、序破急や起承転結も「物語の型」です。しかし3・4分割と区分が大きいため、序破急や起承転結は、流れを理解していないと使うのが難しい。理屈は合っているのですが、多くの人が使いこなせていない印象ですね。

では、それぞれの型について、解説していきます。

神話の法則

神話の法則(別名:ヒーローズ・ジャーニー)は、ジョセフ・キャンベルが提唱した物語の型です。

古今東西の神話には「一定の話の流れ」があることに気づき、分析した結果が「神話の法則」。

旅による英雄の成長プロセスから、「ヒーローズ・ジャーニー」とも呼ばれます。

参考書籍:千の顔をもつ英雄

新・神話の法則

新・神話の法則は、神話の法則を進化させたもの。

より細かいイベントが追加され、なかなか成長できないように設計されています。

重厚な物語を書きたい時には役立つ型でしょう。

しかし、あまり情報がないのですよね。こちらのPDFに詳しく書いているので、参考にしてみてください。

三幕構成

三幕構成は、脚本の型。シド・フィールドによって理論化されました。

映画を「3幕」に分割し、それぞれの幕ごとに必要事項を語ります。

3分割ということで、序破急をイメージするかもしれません。しかしどちらかと言えば、起承転結に近いですね。

ハリウッド発祥で、多くのハリウッド映画に多用されています。

参考書籍:映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと

SAVE THE CATの法則

三幕構成をさらに細かく区分したのが、SAVE THE CATの法則。

ブレイク・スナイダーが提唱した物語の型です。

厳密にはSAVE THE CATの法則は他脚本テクニックですが、同名の書籍に載っているので、便宜上こう呼んでいます。

この物語の型は、脚本の要所が掴みやすいのが特徴。ちなみ細かすぎるので、私は使いづらいです(笑)

参考書籍:SAVE THE CATの法則

プロップのおとぎ話分析

ソビエト連邦の昔話研究家、ウラジーミル・プロップによる昔話の分析。

基本的な物語は、他の型と同じです。しかし昔話特有の雰囲気があり、学ぶことは多いでしょう。

昔話の構造31の機能分類を自在に組み合わせることで、オリジナルな童話が作れそうですよ。

参考書籍:物語の法則

何から学べばいいか

もしこれから学ぶなら、私はSAVE THE CATの法則をオススメしています。

SAVE THE CATの法則を推薦する理由は、次の3つです。

  • もれなく三幕構成も学べる
  • 他にも使えるテクニックが学べる
  • 読みやすい

読みやすさ&使いやすさで選べば、SAVE THE CATの法則が最強。

ジョセフ・キャンベルの書籍は、専門的すぎて読みづらいんですよね。私は挫折しました。SAVE THE CATの法則を学べば、基礎的な知識は身につきます。他の型も学びやすくなるでしょう。

神話の法則派なら、「物語の法則」がオススメ。

神話の法則をハリウッドに持ち込んだクリストファー・ボグラー&デイビッド・マッケナの解説メモが読めます。物語の法則は、ついでにプロップのおとぎ話分析も学べるので、一度で二度美味しいですね。

可能なら、両方読んでみてくださいね。

物語の型を学ぶのが面倒な人へ

もし本を読むのが面倒な人は、真剣にハリウッド映画を2~3本見てください。すると「なんか流れが似ているな」と気づくはずです。

基本的な流れを念頭に置いてから見ると、より効果があります。創作が楽になる「物語の型」とは|メリット&デメリットに物語の型テンプレートを記載したので、よかったらご参照ください。

物語の型を使って面白い物語を書こう

本記事で紹介した物語の型は、次の5つです。

  • 神話の法則
  • 新・神話の法則
  • 三幕構成
  • SAVE THE CATの法則
  • プロップのおとぎ話分析

物語の型を理解すれば、分析が楽になります。作品を見る目も上がるので、ぜひ体得してくださいね。

宮本くみこ
ライター
小説・シナリオ・エンタメを愛しています。小説書けずに苦節20年→脚本修行のため公務員辞めて上京→なんか違うと絶望→小説の真髄発見。普段は占いライターしながら小説・シナリオを書いてます。目標は国際アンデルセン賞受賞。「私自身が最高の物語」と自負してます。
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