警察小説を書く時に使えそうな本7選|資料探しのコツ付き

先日殺人犯の手記を読みました。発刊日が古いためか、随所で「刑法が変わったため~」といった表記が出てきます。一般市民にとっては馴染みがない刑法ですが、犯人らにとっては重大事項。また、警察小説を書くのなら、知っておかねばならない知識だと思いました。

本記事では、警察小説を書くために必要な知識が得られる資料をまとめました。

目次

警察小説の資料を探すコツ

資料を探す時は、次の2点に注意しましょう。

  1. 何が知りたいか
  2. いつどこの話なのか

何が知りたいか

一口に「警察の資料」といっても、内容は多岐にわたります。組織の話なのか、出世の話なのか。はたまた用語なのか、逮捕の話なのか。知りたい内容によって、読むべき資料は変わってきます

もしまったく知識なしでこれから身に付けたいというなら、警察小説を読み始めるのもオススメです。

いつどこの話なのか

作品を書く上で「いつどこの話か」はかなり重要です。なぜなら場所や時代によって、複雑に事情が変わるからです。

例えば、北海道警と沖縄県警の組織図を見てみてください。きっと同じではないはずです。保安課と生活安全課のように別の名称になっているかもしれません。

また、法律が変わることで同じ罪でも厳罰になっている可能性があります。かつて殺人事件には時効がありましたが、現在では時効が撤廃されています。殺した時期によって、犯人の動きや警察の動きも変わってくるはずです。

まずはベースとして、一つの知識を身に着けましょう。そして場所や時代に合わせて、知識を微修正していくのがオススメです。

警察小説用おすすめ資料8選

ここからは私が買いたいおすすめ書籍をご紹介します。

ちなみに、各都道府県警察のホームページを見るのが一番確実で最新情報が知れます。もし「ちょっと見たいだけ」という方なら、お住まいの都道府県警察を調べてみてください。

犯罪捜査大百科

月刊誌「シナリオ」の連載をまとめた一冊。著者は鑑識課法医学室に在籍し、日本映画界の金字塔『警視庁物語シリーズ』24作品を執筆した著名シナリオライターです。

映画やテレビなどのシナリオだけでなく、小説にも役立つ知識が得られます。

ちなみに以前私も持っていたのですが、読むのが面倒で処分してしまいました……。今になって買い戻したいと切望している一冊です。

警察用語の基礎知識

元警察官(キャリア警察官僚)という異色の経歴を持つミステリ作家による、エッセイ形式の用語解説集。レビューを見ると読みづらいそうですが、書類送検やリアルな実態を知ることができます。

2019年発売なので、入手しやすいのもいいですね。一冊手元に置いて損はないでしょう。

刑事ドラマ・ミステリーがよくわかる 警察入門

刑事ドラマが事実とどう異なるのかを解説している一冊。人気警察ドラマを実例として挙げているため、ドラマ好きなら楽しめるでしょう。警察に関する基礎知識を身につけたい方におすすめです。

図解 科学捜査 指紋・DNA鑑定、画像解析! 科学を駆使した捜査の全貌

科学捜査ではどんなことをしているか、手法などを解説している一冊。鑑識が絡む話なら、知っておきたい情報です。ただ科学捜査以外の部分は網羅されていないため、必要に応じて資料の書い足しが必要です。

「警察組織」完全読本

警察組織について知れる一冊。組織構造や各部署の業務内容などを、知っているようでよく理解していないことがわかるようになります。皇宮警察などの特殊警察も紹介しているので、どの舞台で作品を書くか迷っている人に役立つでしょう。

警察組織 パーフェクトブック

警察用語や組織、出世についてなど、さまざまな内容が網羅されています。ただ「オールアバウト警視庁の方がよかった」というレビューもありますね。基本的にはググれば出てくる内容が多いので、「手元に置いて、忘れた時の確認用にしたい」という方なら満足するはずです。

警察官という生き方

勤務しないと知れない「警察官の働き方」がわかる一冊。現場での動きや事件発生後の対応がわかるので、情報でなく体験談として知識を得たい人にオススメです。

知識を身につけて警察小説に挑戦しよう

警察の資料は案外たくさん売られています。何が知りたいか絞ることで、最適な資料が見つかるでしょう。

宮本くみこ
ライター
小説・シナリオ・エンタメを愛しています。小説書けずに苦節20年→脚本修行のため公務員辞めて上京→なんか違うと絶望→小説の真髄発見。普段は占いライターしながら小説・シナリオを書いてます。目標は国際アンデルセン賞受賞。「私自身が最高の物語」と自負してます。
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