「ファスト映画」を投稿したとして、2021年6月に逮捕者が出ました。
ファスト映画とは、既存映画の映像を10分くらいに短縮した動画のこと。
当然無許可なので、制作者は著作権法違反容疑で逮捕されました。
このような動画が登場した理由として、「映画が長い」「全部見るのが面倒」が考えられるでしょう。
昨今は映画がありすぎて、人気作を追うだけでも一苦労です。
しかし、映画が長いのには理由があります。
本記事では、最近の映画が2時間を超える理由をご紹介しますね。
なぜ最近の映画は長時間なのか
上映時間が長い理由は「観客に損したと思わせないため」です。
単純に時間が長い方が満足してもらえる。それだけのことなんです。
たとえば、1800円支払って映画を見に行ったとします。
90分と120分の映画があれば、120分の映画の方が、お得な気がしませんか?
「同じお金を払うなら、長い方がいい」「短い映画だと、なんか割高に感じられる」
このような理由から、映画の尺は長くなったといわれています。
映画を長くしたデメリット
映画が長くなったことで、二つのデメリットがあると私は考えます。
映画の内容が薄くなった
長い映画になったら、その分内容を追加しなければいけません。
しかし長い映画の構成は、作るのが必要です。ただ作るだけでなく、飽きさせない工夫も必要です。
長編なのに面白いシナリオを書ける人は、限られてくるでしょう。
構成を作るのは、シナリオライターの仕事です。腕のないシナリオライターが書けば、カサマシやどうでもいい掛け合いの追加で終わるでしょう。
結果「長いだけで、内容がない映画」になってしまうのです。
映画は見るのが面倒くさい
長い映画は、見るのが面倒です。見る時間も必要ですし、上映中はじっとしていなければいけません。
内容が面白ければ見ますが、上記のように面白くない映画も多数存在します。もしハズレ作品にあたれば映画自体の信頼が失せ、観客はより手軽に楽しめる娯楽へ流れるでしょう。
昨今は、娯楽が溢れかえっています。わざわざ映画に2時間もかける人は少数です。
動画配信サービスのおかげで気楽に見れますが、最近は10秒飛ばしや倍速で見る人もチラホラ。
私も映画を1.5倍速で見てますが、快適なんですよね。昔の映画は内容が詰まっているので倍速は厳しいですが、近年の映画なら2倍でもいけます。
倍速視聴には賛否両論ありますが、「聞き逃せない」と逆に集中するので、案外オススメだったりします。
現代人は、映画に2時間も使えるほど暇ではありません。よかれと思って始めた長尺映画ですが、今は命取りになっているのですね。
映画はわざわざ長くしている
今や映画は「割高なのに面白くなく、面倒な娯楽」になってしまいました。
シナリオ就学者としては、悲しい限りです。ただ「今の映画事情なら仕方ないな」と思う面もあります。
一方で、昔の映画は90分程度で抜群に面白い。無理でしょうが、この時代に戻ってほしいと常々思っています。
推薦行動:1950年代以前の映画を見よう
古い映画は、動画配信サービスで気軽に視聴できます。シナリオを学ぶなら、1950年以前が勉強になります。
U-NEXTなら倍速ができるので、たくさん視聴したい人にオススメ。ラノベや漫画も読めますよ!