泣ける話と笑える話、どっちが作るの難しい?|脚本家に聞いてみた

「悲しい話を書くのは難しそう」と思っていませんか。小説を書く中の人には「自分はコメディしか書けない」「ギャグの方が楽」と思っている人もいるでしょう。

泣ける話(悲劇)と笑える話(喜劇、笑劇)は、どちらが創作するのが難しいのでしょうか。本記事で解説していきます。

目次

泣ける話の方が書きやすい

結論から言うと、泣ける話の方が何倍も楽です。なぜなら人が泣くポイントは決まっているから。

一方、人を笑わせるのはとても難しいです。なぜなら人によって笑うポイントが異なるから。

コメディやギャグばかり書いてる人には驚きでしょう。実際私もコメディの方が楽に書けていました。しかしシナリオ学校に通っている時、多くの脚本家が口を揃えて「泣ける話の方が楽」「コメディの方が難しい」と言っていました。

ここからは詳しく解説していきますね。

人を泣かせるテクニックの学び方

人を泣かせるテクニックは存在します。ただしテクニック単体で働くものではなく、泣くポイントに至るまでの話の積み重ねがとても重要です。

では、どうやって人が泣くポイントを学ぶのか。自分が泣いたポイントをピックアップしましょう。

例えば、簡単なテクニックに「子供や動物が走ると泣ける」というのがあります。砂の器にもありますね。息子が父を追いかけるシーンは、グッと胸に迫るものがあります。

この場合「ただ走ればいい」というものでもありません。走るまでに至った経緯が大事です。

あなたが作品を見て「泣けるな」と思ったら、どこで泣いたのか・なぜそのアクションに至ったのかを書き出しましょう。

泣けるポイントやテクニック、経緯を自分の中に積み重ねることで、泣ける作品が書きやすくなります。

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人を笑わせるテクニックの学び方

ギャグやコメディは、人によって好みが分かれます。また年代によっても笑いの刺さり方が変わります。まずは「万人にウケる笑いはない」と理解してください。

例えば、ボボボーボ・ボーボボ。伝説級のギャグ漫画なのですが、ご存じでしょうか。見たことがある人は、どんな感想を抱きますか?

「ぶっ飛んでて最高!」と思う人もいれば、「下品で好きじゃない」という人もいるでしょう。中には「昔は好きだったけど、今はちょっと……」、逆に「昔は嫌だったけど、今見ると面白い!」と感想が異なっているかもしれません。

ボーボボは、子供にとってはバカウケです。しかし子供の人気とは裏腹に、PTAには大不評。相当数のクレームが入り、打ち切りになっています。(ちなみにスポンサーが降板したにも関わらず、関係者が資金を出し合い、なぜかアニメが続いたという伝説を持っています)

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映画だと「カメラを止めるな」も面白いですよね。当時は大ヒットで、私も大爆笑させていただきました。

しかし「面白いと思う映画を教えて」と言われたら、私は本作は挙げません。なぜなら、もっと面白いと思う映画が他にあるからです。

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このように「笑いの好み」というのは、人によって様々です。だから笑いの好みが合わない人に向けて作品を作っても、その作品は理解されないでしょう。むしろ自分が面白いと思うものをトコトン突き詰めてください。その方が笑いのポイントが似ている人に深く刺さりますよ。

下記記事では「面白さ」について解説しています。併せてご参照ください。
面白い小説を書くために作者がすべきこと|全フィクション共通

泣かせるよりも笑わせる方が難しい

一般的に人は泣かせるよりも笑わせる方が難しいです。泣くポイントとは、割と万人共通です。しかし笑うポイントは人それぞれ。全く異なるからです。

いずれにせよ作品を読んで「自分の感情が動いたポイント」を大切にしましょう。そしてどうして感情が動いたのか、注意深く探ってください。

感情が動いたポイントを自作に取り入れることで、より読者に刺さりやすい作品が生まれるでしょう。

推薦図書:「感情」から書く脚本術

感情の動きについて着目した一冊。読者にとって「なぜ感情が大切なのか」が理解できます。商業化など、人に作品を読んで欲しい人はぜひ本書を読んでみてくださいね。

宮本くみこ
ライター
小説・シナリオ・エンタメを愛しています。小説書けずに苦節20年→脚本修行のため公務員辞めて上京→なんか違うと絶望→小説の真髄発見。普段は占いライターしながら小説・シナリオを書いてます。目標は国際アンデルセン賞受賞。「私自身が最高の物語」と自負してます。
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