小説家への近道?|エロライター案件を探してわかったこと

先日「文章を仕事にするなら、まずはポルノ小説を書きなさい」を読んで、なるほどと納得。「エロライターから官能小説家になり、そこから書きたいジャンルを目指す」という方法です。

確かに官能小説はデビューしやすいし、一定のニーズがあります。それに力試しや収入アップとして、ライターに取り組むのは最適です。アダルトジャンルは人気があるので、ライターとして長く活躍できるでしょう。

私もやってみようと思い、本書を参考に告白手記のエロライター案件を探していました。しかしかなり厳しいことが分かったのです。

本記事では小説家になりたい人向けに、エロライターの案件探しと小説家デビューの可能性について解説します。

目次

エロライターとは

エロライターにも様々な種類があります。風俗体験談を書く人もいれば、アダルトコンテンツのレビューを書く人もいます。

一口にエロライターといっても、やっていることは人それぞれ。仕事名ではなく、仕事内容で判断しましょう

告白手記のエロライターとは

本記事で扱うエロライターは「私はこんな性体験をしました」といった告白体験を書くライターです。

告白手記・体験手記とも呼ばれる記事ですが、ほとんど創作です。ストーリー性はほぼなく、官能小説の濡れ場だけを書くイメージですね。そのため、官能小説を書く練習になるといわれています。

もっと詳しく知りたい人は、下記の本を参考にしてください。この本を読んだ上で実践した内容を、以下で紹介しています。

わかったこと

私がエロライター案件を探してわかったことは、次の二つです。

  1. エロ月刊小説雑誌を見つけにくい
  2. エロライターは単価が低すぎる

それぞれ解説していきます。

エロ月刊小説雑誌を見つけにくい

エロ月刊小説雑誌を探したのですが、ネットでもリアルでも、まあ見つかりませんでした。

ネット検索しても出てきにくい

「エロ月刊小説雑誌」でどんなにググっても、出てきません。キーワードを変えて何度も検索したのですが、ヒットしにくい。そもそもこの名称で合ってるのかもわかりません。それにアダルトコンテンツなので、Google的な問題があるのかも。雑誌名を調べるにも一苦労しました。

本書で紹介された「官能私小説」はすぐ見つかりました。そこから数珠つなぎで雑誌名を知れました。

本屋で売っていない

「買う前に読んでみたい」と思い本屋へ行ってみたのですが、一向に見つからない。そもそも何のコーナーにあるのかわからないんですよね。

よく見ると、書店に成人コーナー自体がありません。官能小説も文庫コーナーの隅にありました。一番それっぽい「月刊小説雑誌」のコーナーにもありませんでした。発売時期のせいかもしれませんが。都内の大型書店で調べたのですが、一冊も見つけられませんでした。

どうやら規制やネット普及の影響で、コーナー縮小を余儀なくされています。メイン購買層も50~70代なので、エロ雑誌自体が衰退しているようです。

「エロ月刊小説雑誌からデビュー」も近いうちにできなくなりそうですね。

もしエロ雑誌を買うなら、このご時世ネットで入手するのが一番かと思います。

エロライターは単価が低すぎる

実は本書を読む前に「エロライターの募集」を見たことがありました。クラウドワークスなどのスキルシェアサービスで、たまに募集しているんですよね。

しかしかなり安い。基本的には1文字1円以下は安い部類に入ります。しかし先日見つけたのは、2000文字で100円。一文字0.05円なんて、ふざけています。

ライターとしての初仕事やテストライティングなら、仕方ない部分もあります。しかし普通のライターなら絶対に受けない案件です。

さらにそこまで苦労して書いて、何に掲載されるかわかりません。もし募集元がエロ小説雑誌を出版しているなら、ワンチャン単行本化も望めるでしょう。小説家デビューに近づきます。しかしWeb媒体なら、単行本化の望みは薄い。良い作品が書けたからといって、小説家デビューには繋がらないでしょう。

もしそれなりに書けるなら、頑張ってフランス書院の新人賞に出した方がいいでしょう。

エロライター案件は見つけにくい

本記事のまとめは次の通りです。

  1. エロ雑誌がなかなか見つからない
  2. ネットの募集は安い案件&デビューに繋がりにくい

時間をかけてエロライター案件を探すくらいなら、最初から官能小説を書いた方が得策です。

官能小説を書いてみて「向かない」と思ったり応募作が落選したら、エロライターの道を模索してみましょう。

「小説家として自分が何をしたいのか」「何が向いているのか」を考えながら、あなたが今すべきことを見つけてくださいね。

推薦図書:文章を仕事にするなら、まずはポルノ小説を書きなさい

参考書籍官能小説を書くなら読んでおきたい一冊。業界史上もよく分かり、どんな作品が求められるのかも分かります。

宮本くみこ
ライター
小説・シナリオ・エンタメを愛しています。小説書けずに苦節20年→脚本修行のため公務員辞めて上京→なんか違うと絶望→小説の真髄発見。普段は占いライターしながら小説・シナリオを書いてます。目標は国際アンデルセン賞受賞。「私自身が最高の物語」と自負してます。
よかったらシェアしてね!
目次
閉じる