字幕付けるの面倒くさい!
動画編集者を悩ませる字幕付け。地味で大変な作業なのに、字幕の有無で見やすさがグッと変わります。省略したいけど皆のために、涙を飲みながらチマチマ作業する人も多いのではないでしょうか。
私は普段Vrewを使っているのですが、もっと楽したい。精度が高い字幕の付け方はないかと探してみました。
本記事では、【精度重視】楽に字幕を付ける方法の調査結果をお伝えします。
本記事で取り扱う「字幕付け」とは
本記事でいう字幕は、字幕映画のイメージ。読んで内容が理解できるように、一言一句すべて記載することを想定しています。
字幕を付けるにあたり、欠かせないのは次の要素です。
- 精度(ちゃんと変換されているか/聞き逃しがないか)
- 値段(課金基準・支払い方法)
- 修正のしやすさ
- データ出力(MP4希望)
必須ではありませんが「テキストのみの出力」ができると便利です。
テキストを電子書籍やブログに流用できるので、あって損はない機能でしょう。
またテキストデータが出力できると「精度は高いけど、ソフトとして使いづらい(修正しにくい)」場合、出力したテキストを別ソフトで読み込み&修正するといった離れ業が使えますよ。
調査結果
調べた結果「どんなに金を積んでも、精度の高い字幕ソフトは存在しない」と判明しました。
結局は修正が必要になり、大幅な作業減に期待できません。
一番確実なのが、プロへの外注。個人でやるなら、Vrewでチマチマ付けるのが一番精度が高そうです。
ただし目と耳がやられるので、自力で作業する人は、くれぐれもご自愛ください。
精度重視:自動で字幕を作る方法
ここからは、私が執念で探しまくった字幕生成方法をご紹介します。
今回サンプル動画として「おっさんが雑談している動画」を使用しました。音声入力用に喋っていないのがポイントです。これで正常変換されたら、スゴイですよね。
今回全部で6つの方法があります。まずは候補4つと感想をお伝えしますね。
自動文字起こしサービス TRASC
「TRASC」は、AIによる自動文字起こしサービスです。私はこれが大本命かと思っていますね。
上記ページに文字起こしサンプルがついているのですが、精度が高い。ただ文字起こし用に喋っている雰囲気なので、おっさんの雑談が正常変換できるか疑問です。
有料なので、いきなりは試しにくいですね。実務を考えたら決して高くない費用なんですが、気軽に試しにくい印象です。
1週間の無料トライアル期間中に、2時間分の動画を解析できるので、気になる方は試してみてください。
Video Indexer
次に、Azureの「Video Indexer」というサービス。ご紹介したいのですが、なんだか面倒くさそう……。
使うまでのプロセスが長い。あと、YouTubeの自動生成字幕(YouTubeの機能)になるので、いわゆる映画の字幕とは違いそうです。
果たして、おっさんの雑談にここまでする必要があるのか。使い勝手も初心者に厳しそうなので、私は遠慮します。
下記の記事にやり方が書いているので、気になる方はお試しください。
テロップメーカー
テロップメーカーはGoogleのAIを使用し、字幕を自動生成してくれます。製作者さんの人柄は好印象なのですが、私の使用感は論外でしたね。
1分までなら無料で文字起こし可能。早速使ってみると、2つの難点がありました。
文字起こしがめちゃくちゃ
ですますくらいしか合っていません。やはりおっさんの雑談は、変換レベルが高すぎるようですね……。
出力データが使えない
動画・テキストデータ、共に使用できませんでした。
動画の字幕が「□□□」になっており、まったく読めない。テキストデータは開くことすらできない。
よく見るとテキストデータは「str」ファイル。別途ソフトのダウンロードも面倒なので、そっと削除しました。
きっと音声入力を意識して録音したなら、それなりの精度があるのでしょう。
会員登録不要&有料版と同じ使い勝手で無料お試しできるので、まずは試してみるのがよさそうです。
YouTubeの自動生成
YouTubeには、自動で字幕を生成する機能があります。自動生成された字幕をもとに、修正して字幕を付ける方法です。
実務的にはパソコン使用で解説していきます。
- 当該動画を開く
- 「…」メニューから「文字起こしを開く」を選択
- テキストが表示される
- タイムコードを消す時は「︙」を選択し「タイムスタンプ表示を切り替える」を選択
- メモ帳にコピペする
- Vrew等の字幕生成ソフトで読み込む
文字起こしと字幕付けを分業することになりますね。手間的にはさほど難しくないでしょう。
しかし精度は微妙。Vrewをそのまま使った方が精度高いですね。
Vrew以外で、気軽に字幕生成を体験したい時にオススメな方法です。
結局、人力が一番精度が高い
結局ロクなのないじゃん!
そうなんです、私もガッカリしました!
誤字や聞き取りづらさは、多少改善できるかと思います。撮影環境を整えるとか、音声入力用に喋るとか。
しかし間の取り方とか「言葉をどこで区切るか」はどうにもできません。AI的に判断が難しいのでしょう。この部分が改善しない限り、手動に勝るソフトはないでしょう。
ここからは、私が落ち着いた字幕付け方をご紹介します。
Vrew
VrewはAIによる字幕の自動生成ソフト。アカウント作成が必要ですが、無料で利用できます。
使用感がWordに近いため、動画編集が苦手な人にもオススメ。音声加工はできませんが、簡易的な編集なら問題なく使えます。
私はVrew大好きすぎて、語ると長くなるので、また別の機会にご紹介します(笑)
使い勝手と精度を考えると、Vrewが一番。しかし過信しすぎない方がよいでしょう。あくまで「使いやすい」と捉えるのがベストですね。
使い方も別途記事にするので、しばしお待ちください。
ちなみに、私はVrewを文字起こしに使い、よく電子書籍を作っています。また、文字起こしはブログにも転用可能。興味があれば、ぜひ参考にしてみてください。
プロに外注する
一番楽なのは、外注です。ココナラなら受注してくれる人をすぐに探せますし、クラウドワークスやランサーズで募集してもよいですね。
ただし、費用がネックに。加工具合によりますが、動画10分で5000円くらい見ておいた方が無難です。
また、専門用語が多いと、誤変換祭りに。どんなに動画のプロでも、内容面までは熟知していません。時々とんでもない誤字があって、悲鳴を上げることになりますよ。発注以上に、納品後の確認は気を配りましょう。
スケジュールは、修正分の時間込みで組んでください。一度目の提出~確認~修正依頼~再提出~再確認までで、最低一週間はほしいところです。
文字データをインポートできるなら、文字起こしサービスを使うのがオススメ。WITH TEAMが良さげなので、迷ったら使ってみてください。
楽して字幕付けができるソフトはない!!
精度の高い字幕付けについて、調べた結果は以上です。
- 精度の高い自動字幕生成ソフトはまだない
- 結局人の手作業が一番確実
- おっさんの雑談動画は字幕が付けづらい
今回、難ありなサンプル動画を使用したこと、お詫び申し上げます。しかし「音声入力を意識した音声」でないと自動生成できないなら、利用者としては困ります。
もし他に「素晴らしい字幕生成ソフトがあるよ!」というご意見があれば、ぜひ教えてくださいね。